福本児童舎 新館

ふくちゃんのブログ

CT21S エンジン止まる

昨日、仕事をしてたら、

インチのねじが出てきまして、

工具を探してたんですよ。


おやじに

「インチの工具無いかな?」

って、聞いたら

「え?電気のコード?」


いやいや、おかしいやろ。

整備士なんやからな。


仮に僕が、「電気のコード無いかな?」って、言ったとしても、

むしろ「え?インチの工具?」って、聞き間違えろっ!っつうの。



まあ、そんなことは、どうでもいいんですよ。


CT21S ワゴンRの他工場からの依頼であります。


エンジンが止まった。
    ↓
デスビを中古と交換
    ↓
エンジンかかった。
    ↓
でも、Dに入れると、エンジン止まる。
    ↓
Rではエンジン止まらない。
    ↓
ターボタイマーが怪しいかもってんで、ターボタイマー外してみた。
    ↓
お?止まらない?止まら・・・いや、止まった。
    ↓
そうこうしているうちに、エンジンがかからなくなった。


何処が悪いんや?


(´ω`;知らんがな・・いや、ちょっと待って、手が空いたら見に行くから。


ええと



イメージ 1


ターボタイマーが怪しい?

ちょっと、分かんないけど、

怪しいものは、念のため、外しておけばいいんじゃない?



きちゃない配線やな~ 




点検していきますと

火花が飛んでない。

そして、インジェクタ―動いてない。

つーわけで、点火信号を疑ったわけですよ。

カム角センサ。

この車の場合は、ディストリビュータの中に有ります。

でも、ディストリビュータは中古部品と、交換してある。

どうだか、分かんないけど、

抵抗を測ると、どちらの部品もそれなりの抵抗が有る。

回転させると、抵抗値が変わるんだな。

とりあえず、保留にしといた。


なんだか、エンジンはかかるけど、Dに入れると止まるって、やたら言ってたんで、

配線に問題が有るんじゃないかと思って、

デスビから、コンピュータまでの配線の抵抗を調べたんだけど、

怪しいところは見つからない。



イメージ 2


一応、ダイアグを見れるんで、見ておこうと思った。

こんなん、もっと最初にみておくべきだな。



イメージ 3



この車、正常な場合、「12」が出てくるはずなんだけど

点滅しない。

点灯しっぱなし。

おかしい。


イメージ 4


じゃあ、コンピュータじゃないかな?

「よし、早速、部品を探してみる。」

いや、ちょっと待って、

もっと、良くみてからにしないと、失敗したら無駄になるし・・・

こういうのって、時間がかかるんですよね。



コンピュータの中をよく見てみたけど、

特におかしいところは見つからない。


次は・・・


コンピュータの電源と、アースの点検。


つか、

これも、順番が逆だな。

結局、急がば回れだな。



そこで、やっと、おかしいところを発見。

アースに、3V弱の電圧が発生している。

アース線は、たぶん、2本あるけど、どちらも、少し電圧が発生している。


どこかのアースポイントが緩んでいないか、点検しなくては。



しかし、探せど、見つからないんですわ。

こりゃまいった。

日が暮れてくるんで、もう、次の日にしよう。

こうなったら、新しく、アースを取り直してみるから。



そして、次の日、見に行くと


「なんでだか、俺も良く分からないんだけど、
  インマニの裏に手を突っ込んでみたんだ。
  そしたら、何かが緩んでいる。」


僕も手を突っ込んでみた。

なるほど、なんか、緩んでる。

見えないけれど、なんとか、工具は入りそうだ。


イメージ 5


だいぶ前から緩んでいたらしく、

少し、ねじが渋くなっていたけれど、

なんとか、手探りで固定できた。


そして

エンジンもかかるようになった。

ああ、よかった。


「しかし、俺もなんで、そんなところに手を突っ込んでみたのか分からない。」

それは、僕が、『ゴッドハンド』と呼んでいるやつですね。

経験を積んだ整備士さんに、たまに現れる現象です。

僕も、そんなことたまにあります。