習慣ハマーH1の28 - 福本児童舎　新館

子供の頃、
母の買い物に着いて行って、
「ホットケーキミックス」なるものを発見した。
子供達のあこがれ。夢のホットケーキが自宅で食べられるのだ。すげえぜ。
僕は珍しく、母に食い下がって「ホットケーキミックス」を買ってもらった。
さあ、これで、うちに帰ればホットケーキが食べられるぜ！
と思ったが、そう簡単には食べられなかった。
自分では作れないからだ。
それから、母の顔色をうかがって、なんとかホットケーキを作る作戦をたてるのだが、
これがなかなかうまく行かない。
結局ホットケーキを食べたのは、それから一年以上も経ってからだった。
なかなかウマかった。たらふく食べた。
似たようなものに、「アイスクリームミックス」つーのが有って、
これは、台所を探検していて、発見したものだ。
こいつも子供達のあこがれ！アイスクリームがたらふく食べられるに違いないのだ。
アイスクリームを口に出来るのは果たして一年後か？二年後か？
しかし、どうだろう。
説明書きを熟読するに、こいつは、火を使う必要が無いではないか。
僕は、ボールに泡だて器、計量カップを探し出すと、
ついに、強行手段に打って出ることにしたのだ。うはは。
家には誰もいない。
冷凍室のすき間もなんとか確保できた。
そして僕は、多量のアイスクリームを秘密裏に作成することに成功した。
一人で食べきれないと判断した僕は、
姉を共犯者にしたてあげ、ある日、アイスクリームをたらふく食べることに成功した。
うっしっし。
残念ながら、泡立てが十分でなかったようで、
やたら歯ごたえの有るアイスクリームでは有ったが、
我々は、さほどの危険を冒すこともなく、
アイスクリームをいやっちゅうほど食べることが出来たのだ。
なぜ、急にこんなことを書き出したのか、
僕にもさっぱりわからない。
しかし、「ホットケーキミックス」と「アイスクリームミックス」を
また買ってこようと決心したのだ。

さて