お引取下さい

なんやこれ。

道路舗装する、エンジンで動くやつ。

なんて言うんやろうなこれ。

年末に、エンジンが止まってまうっちゅうんで、
やってきたんやけど。

一応言っときますけど、
こんなの修理したこと無いんで、
出来ませんよ。

断ったのにやってきたのよ。

点検して、エンジンかけたら、

かかるやん。

めっちゃ調子ええやん。

おおかた、
古いガソリンがそろそろ抜けて来た頃やろう。

うちの工場の床を踏み固めてしまった。

調整したら、もっと調子よくなった。

もう、ええやろ。
どうぞ、お引き取りください。

「そしたら、キャブレターのオーバーホールだけやっといてくれ。」

おっさん、未だ、あんなこと言うてんねん。
エンジンかかって、調子ええんやから。
それ以上どうすんねん。
空でも飛んだ方がええか？

てか、年末で、部品が手に入らんやろうし、
なにより、何処に部品を注文していいのやら、さっぱり分からん。
こんな状態で分解してしもたら、
せっかく、明日使えるもんが、使えやんようになるかもしれへんで。

ちょっと、点検しといたさかい。
早う持って帰ってくれ。

「これから、こんな仕事増えてくるかも知れへんなあ。
　　また、頼んどくで。」

やなこったい！

こんなもん、ばっかり、持ってこられてたまるかっ！