作業のイメージ

われわれ、自動車の整備をするに当たって、
イメージと言うのが大事や。
ボルトがうまいトルクで締まるイメージ・・
ベルトが、ちょうどいい張り具合のイメージ・・
車が治って気持ちよく走って行くイメージ・

イメージが頭の中に出来てるから、
作業がはかどるんや。

音楽の才能が有る人なんか、
譜面を書く前に、頭の中で音楽がもう流れてるはずや。
画家なんかやと、
白いキャンバスに、もう、いろんな景色が見えてるやろ。
・・これは、ちょっとイメージ沸けへんけどな。・・才能無いから。

見えへん場所のボルトを締める
これ、まさに、イメージが無いとうまくいかんやろ。

さておき、
いつぞや、撮った写真

後輪

タクシー、コンフォートの、後輪のタイヤを外したところ。

・・・何かおかしい。
何だろう。

ある日、
コンフォートの、バルブシールの交換をしてた。

昔ね、
バルブコッターを落としたことがあって、
ついに見つからなくて、
廃車した車から部品もらってきて、えらい目に遭ったことがあるのよ。
その反動で、
僕の工具箱には、コンフォートのバルブコッターが、いくつもある。
そんなに、コッターいらんやろっちゅうくらいある。
今は、もし落としてもいいように、
すき間にウエスを詰めて作業してるんやけど、
それっきり、落としたことが無い。
落とすわけがない。

ところが、その日、
ああ、そう言えば、バルブコッターを落としてえらい目に遭ったなぁ～。
っと、思った拍子に、

・・・落とした。

もう一度拾って、
今度は、落とさんようにせなあか・・

・・・落とした。

なんやこれ。
落としたイメージを鮮明に思い出したら落としたんや。
何より、コッターが、バルブにアタッチするイメージが有るから作業がはかどるんや。
失敗は成功の元っちゅうけども、
そんなイメージ覚えててもあんまり役に立てへんな。

もう一枚写真が有った

後輪

そうや。
ショックアブソーバを交換してたんや。
上の写真には、ショックアブソーバが写ってへんのやな。
簡単すぎたか？

あの歌を思い出した。
僕の大好きな「やなせたかし」は、知ってたんや。

もし、自信をなくして
くじけそうになったら
いいことだけ、いいことだけ
思い出せ

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